§68. シルバー風シンボル

 ゴールド関連のチュートリアルは多いのですがシルバー風味のチュートリアルは少なめのような感じがします。そう感じているだけかもしれませんが…。Photoshopのチュートリアルを提供しているAlfoartのサイトに、シルバーデザインのシンボルがあったので、画像のみ参照してGIMPで実践してみました。本家のチュートリアルより大幅に簡略化していますが、それなりの作品に仕上がったと思っています(素晴らしいアイコンに助けられているとはいえ…)。

【NOTE】 ここで、注意事項を記しておきます。このチュートリアルでは、円のサイズを変更していくときに、選択範囲の縮小を行っています。この操作を行うと、GIMPは選択範囲を完全な円に縮小しません。そのため、画像が歪な感じになっています。新たに円を描画すると、きちんとした円になりますので、気になる方は、改めて円を描画してください。

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     完成画像。

Step1-11 同心円の輪郭の作成。

Step 1

 輪郭の作成。

    1/ 新しい画像を作成します。

    ファイル>新しい画像

    サイズ=300×300
    背景=白

    2/ ガイドを設定します。

    水平、垂直ガイド共に、150 の位置

    3/ 楕円選択ツールを使用して、真円の選択範囲を作成します。

    作例の大きさは、240×240

    4/ 新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Circle

    5/ Circleレイヤー選択状態で、選択範囲を黒で塗りつぶします。

    6/ 選択範囲を縮小します。

    選択>選択範囲を縮小

    縮小量=8

    7/ Circleレイヤー選択状態で、[Del]キーを押して選択範囲を削除します。

    8/ 選択範囲を縮小します。

    選択>選択範囲を縮小

    縮小量=15

    9/ Circleレイヤー選択状態で、選択範囲を黒で塗りつぶします。

    10/ 選択範囲を縮小します。

    選択>選択範囲を縮小

    縮小量=25

    11/ Circleレイヤー選択状態で、[Del]キーを押して選択範囲を削除します。

Step2-1 ドロップシャドーの適用。

Step 2

 立体化へ。

    1/ Circleレイヤーに Dorop Shadow を適用します。

    Script-Fu>Layer Effects>Drop Shadow

    設定:
    Blending Mode=Multiply
    サイズ=8
    Offset Distance=7

Step3-2 Outer Glow適用後、背景を黒に。

Step3-3 レイヤー順序入れ替え後。

Step 3

 光彩の追加。

    1/ Circleレイヤーに Outer Glow を適用します。

    Script-Fu>Layer Effects>Outer Glow

    設定:
    色=d9faff(HTML表記)
    不透明度=55
    Blending Mode=Screen
    サイズ=35

    2/ 背景が白では Outer Glow の効果が明瞭ではないので黒のレイヤーを追加します。

    背景レイヤーをクリックした後、新規レイヤーを追加。

    レイヤー名=Black
    背景=黒

    3/ 作成されたCircle-outerglowレイヤーがCircle-dropshadowレイヤーの下になるようにレイヤー順序を入れ替えます。

Step4-4 レイヤーマスクに描画した時点でのレイヤーマスク サムネイルの状態。

Step4-6 イメージ サムネイルへのブレンド適用後。

Step4-6 イメージ サムネイルに描画した時点でのイメージ サムネイルの状態。

Step 4

 リングをグラデーションで飾る。

    1/ Circleレイヤーをクリックした後、新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Ring Decoration
    背景=黒

    2/ Ring Decorationレイヤーにレイヤーマスクを追加します。

    Ring Decorationレイヤーを右クリック>レイヤーマスクを追加

    レイヤーマスクの初期化方法=完全透明(黒)

    3/ Circleレイヤーから選択範囲を作成します。

    Circleレイヤーを右クリック>不透明部分を選択範囲に

    4/ Ring Decorationレイヤーのレイヤーマスク サムネイルをクリックした後、選択範囲を白で塗りつぶします。

    5/ 選択を解除します。

    選択>選択を解除

    6/ Ring Decorationレイヤーのイメージ サムネイルをクリックした後、選択範囲に以下の設定でブレンドを適用します。

    設定:

    描画色=黒
    背景色=白
    モード=差の絶対値
    形状=線形
    グラデーションの適用方法=短く引っ掻くように何回も、

Step5-1 レイヤーマスクにガウシアンぼかしを適用。

Step4-6 イメージへアンシャープマスクを適用。

Step 5

 リングのエッジを柔らかく。

    1/ Ring Decorationレイヤーのレイヤーマスク サムネイルをクリックした後、ガウシアンぼかしを適用します。

    フィルタ>ぼかし>ガウシアンぼかし

    ぼかし半径=2

    2/ Ring Decorationレイヤーのイメージ サムネイルをクリックした後、アンシャープマスクを適用します。

    フィルタ>強調>アンシャープマスク

    設定:
    半径=2.1
    量=1.25

Step6-3 選択範囲の作り方。

Step6-7 ガウシアンぼかし適用後。

Step 6

 シンボル設置領域の作成。

    1/ Circleレイヤーから選択範囲を作成します。

    Circleレイヤーを右クリック>不透明部分を選択範囲に

    2/ 選択範囲を反転します。

    選択>選択範囲を反転

    3/ 楕円選択ツールのプロパティを、選択範囲との交わり に変更した後、左図のように選択範囲を作成し、[Enter]キーを押します。

    4/ Circleレイヤーをクリックした後、新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Black Base
    背景=透明

    5/ Black Baseレイヤー選択状態で、選択範囲を黒で塗りつぶします。

    6/ 選択範囲を解除します。

    選択>選択範囲を解除

    7/ Black Baseレイヤーに、ガウシアンぼかしを適用します。

    フィルタ>ぼかし>ガウシアンぼかし

    ぼかし半径=5

Step7-3 選択範囲の作り方。

Step7-7 ブレンド適用の後、移動。

Step7-8 ガウシアンぼかし適用後。

Step 7

 シンボル設置領域の作成。

    1/ Circle-dropshadowレイヤーから選択範囲を作成します。

    Circle-dropshadowレイヤーを右クリック>不透明部分を選択範囲に

    2/ 選択範囲を反転します。

    選択>選択範囲を反転

    3/ 楕円選択ツールのプロパティを、選択範囲との交わり に変更した後、左図のように選択範囲を作成し、[Enter]キーを押します。

    4/ Black Baseレイヤーをクリックした後、新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Blend
    背景=透明

    5/ 描画色と背景色を変更します。

    描画色=2e5169(HTML表記)
    背景色=dfffff(HTML表記)

    6/ Blendレイヤーにブレンドを適用します。

    設定:
    モード=標準
    グラデーション=背景色から描画色(RGB)
    形状=線形
    グラデーションの適用方向=左上から右下

    7/ Blendレイヤー選択状態で、移動ツールを選択し、[↑]と[←]ツールをそれぞれ数回押して、Blendレイヤーを左上に少しだけ移動させます。

    8/ Blendレイヤーにガウシアンぼかしを適用します。

    フィルタ>ガウシアンぼかし

    ぼかし半径=8

Step8-4 シンボルを設置。

Step 8

 シンボルの設置。

    1/ GIMPには、Photoshopのような豊富なパターンはDefaultで用意されていません。しかし、幾多のサイトでフリーのブラシが提供されています。作例では、 Obsidian Dawn よりミュージック関連のブラシをダウンロードしています。

     フリーのブラシをダウンロードした場合は、そのブラシをGIMPのbrushesディレクトリに保存した後、ブラシダイアログの更新ボタンをクリックして使用できるようにします。

    2/ 新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Simbol
    背景=透明

    3/ 描画色を白に変更します。

    4/ ブラシツールのブラシ プロパティで任意のブラシを選択します。

    作例では以下で実行しています。

    描画色=白
    ブラシ=SS-music.abr-019(ピアノのブラシ)
    サイズ=0.20

Step9-1 選択範囲の作成方法。

Step9-5 完成画像。

完成時のレイヤー構造。

背景を削除したバリエーション。

Step 9

 仕上げ。

    1/ 円を二つ描き共通領域を選択範囲にします。

      a) [Ctrl]キーを押し下げたまま、楕円選択ツールを右上角点より適用し、画像の中心を選択範囲が通るように描きます。
      b) 楕円選択ツールのプロパティを 選択範囲に加える に変更した後、[Ctrl]キーを押し下げたまま、楕円選択ツールを左下角点より適用し、画像の中心を選択範囲が通るように描きます。
      c) 選択範囲を反転します。
      d) 選択範囲を20px拡大します。
      e) 選択範囲をチャンネルに保存します。
      f) Black Baseレイヤーを右クリックし、不透明部分を選択範囲に を選択します。
      g) チャンネルレイヤーに移動し、e) で保存したチャンネルを右クリックし、選択範囲との交わり を選択します。

    2/ レイヤータブの最上層に新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Decoration
    背景=透明

    3/ 描画色を変更します。

    描画色=2b9b87(HTML表記)

    4/ Decorationレイヤー選択状態で、選択範囲を描画色で塗り潰します。

    編集>描画色で塗りつぶす

    5/ Circleレイヤーから選択範囲を作成します。

    Circleレイヤーを右クリック>不透明部分を選択範囲に

    6/ Decorationレイヤーをクリックした後、[Del]キーを押して、選択範囲を削除します。

    7/ Decorationレイヤーのプロパティを変更します。

    モード=ソフトライト

    ********************
    背景色を変えると、雰囲気が変わります。左のバリエーションは背景を透明にしています。

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初版作成: 2011/01/01
Presented by HIPPO